ご挨拶
このたび、第14回日本公衆衛生看護学会学術集会を、石川県で開催させていただくこととなりました。
学術集会の準備を開始した直後の2024年1月1日、石川県では震度7の能登半島地震が、9月には豪雨災害が発生しました。甚大な多重被災に対して、全国から長期間にわたり多くのご支援を頂いていることを、心より感謝申し上げます。
第14回公衆衛生看護学会学術集会のテーマは「変革の時代に求められる公衆衛生看護を考える:健康危機を超えた未来へ」です。高齢化が加速し、国民の生活における健康格差は拡大しています。さらに近年では、COVID-19の長期間・広域的な感染対策や、相次ぐ自然災害、被災後の中長期的な支援活動の必要性など、健康危機管理が課題となっています。また、超少子高齢化による社会構造の変化や保健医療福祉の担い手不足、DX(Digital Transformation)や生成AI(Artificial Intelligence)の活用など、公衆衛生看護を取り巻く環境は変化を続け、加速しているように思います。
このような状況にあってこそ、公衆衛生看護に関わる専門職は、生活者である住民や地域、関係機関と共に、経験値を超えた様々な課題と真摯に向き合い、時代と共に変革し続ける柔軟さが求められます。本学術集会では、これまでの知見をどう次代につなぎ、さらに発展させてゆくか、変革を恐れずにどのように新たな視点に取り組んでいくのかを、参加いただく皆様と共に考えたいと思います。
12月の石川は、雪つりの景色が特徴的で、また海の幸が美味しい季節です。学術集会の合間にどうぞ街中にも足をお運びください。そして、能登半島地震から2年が経とうとしている被災地にも心を寄せていただけますと幸いです。
ご参加される皆様にとって、有意義な学術集会となりますよう、鋭意準備を進めております。多くの皆様にお会いできることを楽しみに、企画委員一同、心よりお待ち申し上げます。
第14回日本公衆衛生看護学会学術集会
学術集会会長 表 志津子
(金沢大学医薬保健研究域 教授)
学術集会副会長 西出 恵里
(石川県/全国保健師長会)